HOME/Daily Life/プロイセン王子が幕を開く、お城のクリスマスマーケットへ!
Daily Life

プロイセン王子が幕を開く、お城のクリスマスマーケットへ!

先週末から、いよいよアドヴェントが始まりました。

今年はちょっと特別なこぢんまりしたクリスマスマーケットに行きたいなあ……と探してて見つけたのが、「王家のクリスマスマーケット」!日本でも「天空の城」として話題を呼んでいる、ホーエンツォレルン城を舞台にしたマーケットです!

_64a8719_64a8718

 

 

 

 

 

 

 

ドイツ統一を果たしたプロイセンのホーエンツォレルン家ですがプロイセンの首都はベルリン、なぜ、南西ドイツに拠城があるの?という話は今回長くなるので割愛しますが、もともとはホーエンツォレルン家発祥はこの地なのです。フリードリッヒ・ヴィルヘルム4世が1819年に再建を誓い、1867年、ドイツ皇帝ヴィルヘルム1世のもとで完成したお城です。

_64a8742

 

 

 

 

 

 

 

20年前から、この城では毎年第1・第2アドヴェントの週末、金〜日曜日までの6日間、地元のお店を主体としたクリスマスマーケットを開催しています。山の頂上に立つネオゴシック建築のお城というロケーションも気になって、さっそく行ってみることにしました!

_64a8602

シュトゥットガルトから列車で約1時間。最寄駅のヘヒンゲンに到着。
マーケット開催時の週末には、駅からお城までシャトルバスが出ています。(だいたい13時から?30分おき)急勾配の山道をのぼっていくと霧がでてきました。
やっと到着したお城の中庭も霧に包まれ、下界に比べて一気に気温も下がっているよう。監視塔?に丸丸のプロイセン旗がはためき、城主の在城を示しています。

まずは、城を取り巻く森で獲れたジビエ(鹿、イノシシなど)のソーセージ&ワイルド・バーガーで腹ごしらえ。

_64a8710

写真はチュービンゲンから来たというカップル。お城は何度も来たことがあるけれど、クリスマスの雰囲気はやっぱり特別!だそう。

_64a8616

お城の中に入って行くと「家系樹の間」には大きなツリーが。

_64a8686
奥の「伯爵の大広間」にもスタンドが立ち並んでいます。王室御用達のケーキ屋さんのシュトレン、手作りの木工芸品やアクセサリー、郷土料理に使う地元産のレンズ豆や、ドイツにジャガイモを広めた功績者、フリードリッヒ大王に敬意を評して(?)の「ポムフリッツ」のお店など、40ほどの屋台が並んでいます。

_64a8650

17時、現城主のゲオルク・フリードリッヒ・フォン・プロイセン王子が、いよいよマーケットの幕を開きます。

_64a8750

彼の代にはじめたということもあり、毎年開幕の儀式を楽しみにしているという王子。しかし今年は第4子の出産が11月末の予定で、来れないかもと残念に思っていたそう。しかし11月17日、予定より早く、第4子ハインリッヒ・フォン・プロイセンが誕生。母子ともに健康で、暖かく王子を送り出してくれたそうです。
開幕式を締めくくるのは「ホーエンツォレルンの歌」。

ビデオ youtubeにアップしています。

歌詞を書いたプリントが配られるのですが、見ずに歌っている人の多さにびっくり。マーケットの来場者に、地元の常連さんが多いんですね。城下町ヘヒンゲンの人は、「旅に出るとき、必ず城の写真を持って行く」そうですが、声を合わせてこの曲を歌う姿に、本当にこのお城は地元の誇りなんだなあと、実感しました。

続けて、みんなで「ハッピー・バースデー・クライネ・ハインリッヒ」♪
スピーチで呼びかけるときは、「Königliche Hoheit 陛下!」と言われていたけれど、
ゲオルク・フリードリッヒ王子の気取らない人柄も、愛される理由のひとつかもしれません。
開幕の前に「あ!あなたは王子では、、」と声をかけたら「プロイセンです」と気さくに握手してくれました。そうか、苗字プロイセンか!!
彼はベルリンで自活するビジネスマンなのです。

_64a8820
赤くライトアップされたお城の前で、グリューヴァインで乾杯!
屋台で販売されているものなどは、正直なところ、もっともっと地元色や王家らしさ(?)が欲しいな〜とも思ったのですが、それをさしひいても、お城をバックに飲むグリューヴァインは格別!
ザウワークラウト&ショプフヌーデルンなどの地元料理でお腹をふくらませて。
冬にシュトゥットガルト方面に行かれる方には、ぜひ足を伸ばして立ち寄ってみてほしいクリスマスマーケットです

情報:
http://www.burg-hohenzollern.com/event/items/Weihnachtsmarkt.html

開催時間 2016年12月2〜4日 14:00〜20:00(金)11:00〜(土)〜19:00(日)
入場料 10ユーロ 城入場料込み、16歳以下無料
(クリスマスマーケットの期間中、青のサロンなど城内一部見学できない場所あり)
昼から開催していますが、やっぱり日が落ちてからがなんともお城らしい雰囲気。
王子に会いたい方は、来年になりますがオープニングへ!

_64a8630

 

 

 

 

 

 

 

===========================

hideko_im_spiegel-2河内秀子(かわちひでこ)
東京都出身。2000年からベルリン在住。
ベルリン美術大学在学中からライターとして活動。雑誌『Pen』ウェブマガジン『think the earth』などでもベルリンやドイツの情報を発信しています。趣味は漫画と美味しいごはん。Twitter(@berlinbau)で『一日一独』ドイツの風景を1日1枚、アップしています。

著者紹介

河内 秀子

東京都出身。2000年からベルリン在住。2003年、ベルリン美術大学在学中からライター、コーディネーターとして活動。雑誌『Pen』『derdiedas 』などでもベルリンやドイツの情報を発信させて頂いています。趣味は漫画と東ドイツとフォークが刺さったケーキの写真収集、食べ歩き。蚤の市やマンホール、コンクリ建築も大好物。Twitterで『#日々是独日』ドイツの風景を1日1枚、アップしています。@berlinbau

Category カテゴリ

Archive アーカイブ

Mail Magazine

ドイツの最新情報を配信!

メールマガジンに登録