【今週のドイツ語】etwas durch die Blume sagen
今日はドイツ語の慣用句を紹介します。
(etwas) durch die Blume sagen
(エトヴァス) ドゥルヒ ディー ブルーメ ザーゲン
durch は 〜を通って という前置詞。
die Blume は 花。
sagen は 言う という動詞です。
つまり直訳すると、「花を通して言う」(to say (something) through the flower)という意味になります。
お花を通して言うと、なんでもキレイに聞こえそうですね。
これは、何かを「遠回しに言う」という意味の慣用句なんです。
お花には、それぞれ花言葉があったり、存在そのものが意味を持っていますよね。
例えば、赤いバラを見たら大抵の人は「愛」を、
アザミといえば、トゲがあることから「憎しみ・復讐」などを
思い浮かべるのではないでしょうか。
また忘れな草なら、もはや名前そのものに意味がありますよね。
🌹🌹🌹
昔とある男性が、以前から好意を寄せていた女性に思いを伝えたいけれど、告白する勇気がありませんでした。
そこで彼は、言葉にする代わりに赤いバラを彼女に贈りました。
すると赤いバラをもらった彼女はすぐに、彼の想いを理解しました。
🌹🌹🌹
これは一例ですが、このようにお花を通して思いを暗に伝えることがあったことから、
「お花を通して言う」という表現が「遠回しに言う」という意味になったようです。
ちなみに、良いことだけに使われる表現ではありません。
批判や苦情、その他何か言いにくいことを遠回しに伝えるときも
このdurch die Blume sagen が使えます。
©ドイツ大使館