美味しいお祭り、フードフェスへ行こう!
お祭り好きなドイツでは、年間を通して様々なイベントが開催されます。
キリスト教の行事カーニバルや、世界最大のビール祭りとして有名なオクトーバーフェスト、冬のお楽しみクリスマスマーケットなどは日本でもよく知られていますよね。
そういった大規模なイベントだけでなく、地域密着型のお祭りは、ドイツ各地でしょっちゅう開かれています。とくに気候の良い春から夏にかけては、毎週のようにあちこちでストリートフェスティバル(Straßenfest)が開催されます。広場や通りに様々な屋台が並び、特設ステージで音楽やダンスが繰り広げられるストリートフェスは、誰でもウェルカムでオープンな雰囲気が魅力。外国人も旅行者も地元の人たちと一緒になって楽しめます。
ストリートフェスのなかでも、最近とくに増えているのが食にこだわった「ストリートフード・フェスティバル」。ここ数年、ドイツでは「ストリートフード」の人気が急上昇し、大ブームとなっているんです。前回の記事ではアイスの流行についてお伝えしたところですが、これまで流行がないといわれていたドイツのグルメ界も、どんどん変化し、ぐんぐんレベルアップしてきているんですよ!(←ここ、強調させてください!)
ということで、今回はストリートフードについて。
もともとドイツはソーセージやケバブなどファストフードが美味しい国ですが、従来のファストフードとは一線を画す、素材や見た目にもこだわったグルメ志向のおしゃれなストリートフードが流行中。各国の様々なストリートフードが集まるフェスティバルがドイツ各地で開催され、人気を博しています。
ストリートフードブームの発信地は、やはりベルリン。
なかでも人気の火付け役として知られるのが、クロイツベルク地区にある屋内市場「マルクトハレ・ノイン Markthalle Neun」です。
1891年創業の歴史ある市場がリニューアルされ、スローフードとサスティナビリティをコンセプトとして地産地消型のマーケットに生まれ変わったのは2011年のこと。各国料理やパンにスイーツ、ドリンクなどのスタンド で各自好きな物を買って食べられるフードコートのようなスタイルがうけ、一躍人気グルメスポットになりました。
とくに「ストリートフード・サーズデイ」なるイベントが開かれる木曜夜は、ホールに入りきらないほど人があふれてお祭り状態。いまや世界中から観光客が押し寄せるベルリンきっての観光名所となっています。
ベルリンで人気が爆発したフードフェスはじわじわと全国に広まり、ドイツの各都市でこぞって開催されるようになりました。
ローカルなストリートフェスは地域ごとに特色があり、フードにも郷土色が垣間見られるのでワクワク。
先日はヴィースバーデンで開催されたストリートフード・フェスティバルに行ってきました。
フランクフルト近郊のヴィースバーデンはドイツ歴史古都連盟に加盟している美しい街。温泉保養地として有名ですが、まわりをワインの名産地に囲まれているだけあってグルメ度が高く、食いしん坊にとってじつに魅力的な街なんです。フードフェスでは近郊のワイナリーの屋台がいくつも立ち並び、大勢の人がワインを楽しむ光景が印象的でした。
ドイツ、フランス、イタリアなど欧州料理のほか、ブラジル、エクアドル、アルゼンチンなどラテンフードの屋台もたくさん。
最近のフードフェスでは、ラテンに特化した「ラテンフード・フェスティバル」が頻繁に開かれています。食だけでなく、音楽やダンスなどラテン文化を丸ごと楽しめるとあって毎回大盛況。ラテン系の人たちってこんなにたくさん住んでいたの?!と驚くほどたくさんのラティーノたちが集まって本場さながらの盛り上がり。まるで旅行しているみたいな気分を味わえます。
ほかにも、アジアフード・フェス、インターナショナルフード・フェス、クラフトビール・フェス、ちょっと高級志向のグルメフード・フェスなどなど、ドイツ各地で様々なテイストの美味しいイベントが開催されています。
この時期は旅行中やお散歩中に偶然ストリートフェスに出くわすこともあると思いますので、ぜひ地元の人たちと一緒になって楽しみましょう!
Guten Appetit!