ゲーテ街道の美味しい旅⑤テューリンゲンの花の都エアフルト
ゲーテ街道8都市を西から東へ訪ねるグルメ旅。第5回目はテューリンゲン州の州都エアフルト。古くから商業都市として栄えた花の都には、様々な年代の美しい建築物が残されています。美味しい名物も盛りだくさんです。
*******
ゲーテ街道の美味しい旅②『若きウェルテルの悩み』の舞台 ヴェッツラー
*******
「花の都」と称されるエアフルト。その名にふさわしく、普段からあちこちで花が咲いている美しい町ですが、私が訪れた時はちょうどガーデンショー「BUGA」が開催中で、いつにも増して花であふれ明るい雰囲気でした。
町の中心となるのは、巨大な大聖堂とセヴェリ教会が並んでそびえるドーム広場。その裏手にある丘にはペータースベルクという要塞が残っていて、ここからエアフルトの街を一望することができます。この辺り一帯がガーデンショーの会場になっていました。
さてエアフルトの名物グルメといえば、まず食べたいのがテューリンガーソーセージ。セヴェリ教会のふもとにあるビアガーデンでいただきました。この町では、焼きソーセージに地元産のマスタードが欠かせません。地ビールの黒ビールとの相性も抜群です!
エアフルトにはかつての繁栄を偲ばせる豪華な建物が数多くあります、市庁舎が建つフィッシュマルクトには特に美しい装飾の建物が並び、まるで建築の博物館のよう。
広場の近くには、町一番の観光名所、クレーマー橋があります。橋の上に木組みの家やショップが並ぶ珍しい橋で、このタイプの橋としては欧州最長なのだとか。
クレーマー橋は、行列のできるチョコレート工房やアイス屋さん、地元の食品やお土産を集めたショップ、カフェなど美味しいお店の宝庫。食いしん坊にはたまらないグルメスポットです。
クレーマー橋のたもとにある広場Wenigemarkt にも、雰囲気のよいカフェやレストランが並んでいます。地元の人におすすめされて、そのなかの一軒で夕食をとることにしました。
悩んだ末に選んだのは、夏から秋にかけての味覚、フィファリンゲ(アンズタケ)とレバーの煮込み。※取材時は夏でした
テューリンゲンのレストランで料理を頼むと、名物の大きなじゃがいも団子が付いてくるのがお約束。すりおろしたじゃがいもとマッシュポテトを丸めて茹でたお団子は、ドイツの肉料理の付け合わせの定番。地域によってはクヌーデル(クネーデル)と呼ばれることも多いですが、テューリンゲンではクロースと呼ばれます。
テューリンゲンのクロースは、老若男女に親しまれている郷土料理。なんとクロースの博物館まであるんですよ。
キーホルダーにもなっていて、一部で人気を博しています。とぼけた表情がなんとも味わい深くていいんですよねえ。
キャラクターといえば。エアフルトには子ども番組の放送局があり、街のあちこちでテレビのキャラクターに会うことができます。日本でも人気のマウスや、トーストのベルント、ザントメンヒェン(睡魔の砂を子どもにかけて寝かしつける妖精)等々点在しているので、観光局で地図をもらってまわってみるのも楽しいですよ。
ゲーテ街道の旅も残るはあと3都市。次は、ゲーテが人生の大半を過ごしたワイマールへ向かいます。どうぞお楽しみに!