Vol.12 ”サステナブルライフ”とは?
目次
こんにちは!2021年も、早いことにもう終わってしまいますね。
2021年、1番印象に残っていることは、やはり半年以上も長く続いたロックダウン生活です。今もなお続く、コロナの影響。いつ終わるのか先が見えませんが、この生活のおかげで多くの大切なことに気がつくことができました。
ロックダウン期間中、スーパーやドラッグストアなど、日常生活必需品以外のお店の利用ができなくなりました。そんな生活が約6ヶ月続いたのですが、実は特に不便を感じることがありませんでした。
もちろん、お店が閉まっている間は通販を利用することができました。しかし、それを利用しなくても、すでに世の中には物が溢れていて、実は新しく物を買う必要ってほとんどなかったのです。
2021年から「ベルリンサステナブルライフ」と執筆テーマを変えて色々とご紹介してきましたが、今回はそれらをいくつか振り返りながら、「サステナブルライフ」とはなんぞや?ということを深掘りして行けたらなと思います!
Vol.1 エコバックのすすめ
第1回目はエコバックについて取り上げました。ドイツでは、もうエコバックを持参することが当たり前になっています。スーパーで提供される袋も紙製の物が主流です。
オリジナルのエコバックを販売しているお店も多いです。中にはそのエコバックにデポジット制度をもうけているお店も。使い古したエコバックを購入店に持っていくと、購入額の返金、または新しいエコバックに交換してもらうことができます。回収されたエコバックはリサイクルされ、また新しいエコバックに生まれ変わるのです。
このようにどんどん素敵な「エコバック」が誕生し、販売されているのですが、「エコバック」を持つのがめんどくさい!というあなたにオススメなのが、普段から持っている鞄を大きめのものにしてエコバック兼用」にしてしまうことです。それは、私のことなのですが。苦笑
上は、私が普段使用している鞄です。
でも結構こういう人、ベルリンではよく見かけますよ。「エコバック」と、特別に意識せずに、特別に新しく買う必要もなく、「買ったものは自分の鞄に入れるもの」という気軽な認識になっていけばいいなと思います◎
Vol.2 フードロスを救って、おいしい生活!
国連は持続可能な開発目標(SDGs)の一環として、世界全体で2030年までに食品廃棄物半減する、という課題を掲げています。
ドイツの食品廃棄物は、年間約220キログラム。
ベルリンでは結構「フードシェアリング活動」の一環として、お店やレストランで、食べ残ってしまった、まだ食べることができる食べ物を廃棄せずに、いろんな人に配り歩いている人たちに遭遇することがあります。
また、私は日常的に近所のスーパーやレストランの廃棄食材を格安でピックアップできるアプリを活用しています。普段は高くてなかなか買うことができないオーガニックスーパーの野菜や果物たちも、そのアプリを利用すれば3,90ユーロで箱いっぱいに頂くことができます。
上記の写真を見て頂ければわかるとおり、食べることには全く問題がありません。私の食生活の中心はこのアプリを利用していて、だいたい毎月80ユーロ(約1万円)前後で、贅沢に美味しいオーガニックの野菜や果物を食べています。食べきれないことも多く、友人にお裾分けするほど。
これらが「廃棄されるはずだったもの」だなんて、信じられない。日本でも、このような活動が普及していくといいなと思います◎
Vol.3 プラスチックから、持続可能な製品へ
廃棄されたプラスティックが分解されるには、約500年という途方のない年月がかかります。
ドイツ環境省は2021年7月3日より使い捨てプラスチックの使用を禁止すると発表しました。対象は、プラスチックストロー、使い捨てカトラリー、プレート、バルーンホルダーポリスチレン製のカップとボックスなどです。
しかし、すでにベルリンでは以下のような持続可能な森林管理のもと生産されているカトラリーが日常的に使用されていたり、
卵パックも紙からできています。
地球環境に優しいだけでなく、見た目もプラスティックと違い、温かみがあると思います。あとは個人的に、工作意欲が湧いてきて、ゴミとして捨てるのではなく、何かに再利用したい気持ちになってきます。笑
みなさんは、どう思いますか?
Vol.5 新しくものを買わない生活
ここの回で、「新しく物を買う必要がなかった」ことに気がついたお話をしています。
私はいつも何か調達する必要があるとき、サステナブル・エシカルを意識して
・これは本当に必要なものなのか?
・これに支払った代金の結果は、何に繋がるのか?
そして、ベルリンらしいもう一つの項目…
・これは、もしかしたら道で拾えるんじゃないのだろうか?
ということを考えて、行動しています。
ここベルリンでは不要になったものを路上に放置し、そこに通りかかった次に必要だと思った人がピックアップしていく、という面白い文化があります。
ロックダウン中、このような近所の人が不要になった物を持ち寄る場所や、路上でシェアされているものを拾って生活していました。
予想外なものに出会えて、まるで宝探しのようで、いつもワクワクしていました。
日本でも、このような習慣が根付いていったら素敵だなと思います◎
Vol.8 ゴミ袋は、ゴミを利用すればいいじゃない。
ドイツには指定のゴミ袋がありません。
なので、生ごみは大きいヨーグルトの空容器を活用し、プラスティックゴミはトイレットペーパーが入っていた袋を活用、燃えるゴミは空き箱に入れて、その満帆になり次第ゴミ回収ボックスに持っていっています。
これはルームシェア生活の中で、歴代のルームメイトたちに教えてもらったことです。日本は、ゴミ削減のために有料の指定のゴミ袋があります。
しかし、このような生活を続けていると、
わざわざ”ゴミ袋”というゴミを生産して、お金を出して買い、また捨てて、その処理にもお金をかける必要性って何?って、思ってしまうのです。
ゴミ袋、なんとかならないかなあ…と思います。
Vol.10 モノを長く使っている方が、かっこいいという価値観
ベルリンでは、「お気に入りのものを長く大切に使っていることをかっこいい」という風に表現する場に多く出くわすように感じます。
個人的な感覚ではありますが、東ドイツ出身の方の方がその傾向が強い印象です。ものを大切に、工夫して可能な限り長く使う。無駄に新しいものを買わない。不要になったものは捨てずに、必要な友人に渡す。歴史的背景が関係しているのかもしれませんが、とても優しい習慣で素敵だな、とわたしは思います。
家も新築よりも古い方に価値があるという考えです。
上記の写真は、今まで住んだアウルトバウの1つで、お気に入りだった階段の手すりです。
登る度に、頭を撫でていました。笑
かすれている様子が、きっと私だけでなく、長い間多くの人たちに頭を撫でられて、愛されていたことが伝わってきます。
「サステナブルライフ」とは?
以上ピックアップしてご紹介しましたが、世の中にはすでに物がたくさんあり、溢れているのです。
ものは可能な限り長く使い続けて、それでも溢れているものたちを、いかにゴミとして処分せず、必要な人たちに届けていくシステムをつくっていくのか。そこに参加していくのか。それが本当の「サステナブルライフ」なのではないかと思いました。
「サステナブルライフ」は、地球環境に対する負担を減らすことにも、もちろん繋がりますし、コロナ渦で先が見えない不安な中、わたしたちの家計の負担を減らすことにも大きく貢献します。
この時期、年末の大掃除をしている方も多いかと思います。
ぜひ物の仕分けをするとき、捨てる前に「まだ使えるかどうか」「自分には必要がないけれど、友人のあの人に必要かもしれない」ということを考えてみてください😌
みんなでシェアして循環させて、持続可能な2022年にしていきましょう◎