【今週のドイツ語】auf großem Fuß leben
auf großem Fuß leben
アウフ グローセム フース レーベン
auf は「〜の上に、で」 groß は「大きい」、 Fuß は「足」、 leben は「生きる、生活する」という意味です。つまり 直訳は「大きな足の上で暮らす」となります。
中世の時代、足の大きさはある程度「お金」と密接な関係にありました。当時の人々は履いている靴を見れば、その人の社会的地位がわかったのです。
当時の一般市民たちは、自分の足のサイズに丁度あった靴を履いていました。そして騎士たちは、それより少し長め(大きめ)の靴を履いていたそうです。そして更に位の高い、男爵や王侯といった貴族などの富裕層は、もっと長い、一説によると自分の足の倍ぐらいはありそうな大きな靴を履いて生活していたのだそうです。
このような習慣は、12世紀のフランスにいた、ある貴族に由来すると考えられています。
大富豪で有力貴族だった彼は、足に大きなしこりがあり、当時の上流階級が履いていた靴を履くことができませんでした。そこで彼は職人に、自分の足が入るように大きな「くちばし」の形をした靴を作らせたのです。
彼はとても有名で人望が厚い人だったため、街の人々の注目はすぐにこの新しい靴に集まり、瞬く間に流行となって多くの人が同じように大きなくちばしの靴を欲しがりました。しかし、実際にそれを買えたのはお金持ちの人だけだったのです。
そこから、「大きな足の上で暮らす」とは、「贅沢をして暮らす」という意味になったと言われています。
Er hat sich schon wieder ein neues Auto gekauft. Wie kann er ohne feste Arbeit auf großem Fuß leben? Er hat bestimmt noch andere Einkünfte.
彼はまた新しい車を買ったよ。彼は定職に就いていないのにどうして贅沢に暮らせるんだろう?きっと他に収入(源)があるんだろうな。
【今週のドイツ語】
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