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2025年 Rad am Ring ニュルブルクリンク24時間ロードバイクレース

ニュル24時間スタート

Rad am Ringとは

ニュルブルクリンク

「Rad am Ring(ラート・アム・リング)」は、ドイツ・ノルトライン=ヴェストファーレン州の有名なレースサーキット「ニュルブルクリンク(Nürburgring)」で毎年夏に開催される自転車レースイベントです。

この大会は、プロからアマチュア、そして一般のサイクリストまで幅広い層が参加可能で、ヨーロッパ最大級の自転車イベントです。

Rad am Ringの最大の特徴は、世界的に有名な「グリーン・ヘル(緑の地獄)」とも称されるニュルブルクリンクの北コース(ノルドシュライフェ)を自転車で走行できる点です。

このコースは全長約26km、標高差約500mという非常に過酷なレイアウトで、モータースポーツファンだけでなくサイクリストにとっても憧れの舞台です。滑らかな路面とタイトなカーブ、アップダウンの激しい地形が参加者を飽きさせることはありません。

イベントでは、24時間耐久レースが目玉競技のひとつです。

個人またはチームで交代しながら24時間走り続けるこの種目は、体力はもちろん、戦略性やチームワークも問われます。これに加え、ロードレース(75km、150kmなど)、E-Bikeレース、マウンテンバイクレース、子ども向けのキッズレースなど、多彩なカテゴリーが用意されており、参加者のレベルや目的に応じて楽しめます。

私は今回24時間の4人チームに参加しました。

同じクラブの中には1人で24時間に出場した強者がいたので、それについては後ほど。

大会期間中はサーキット内外に多くの観客やキャンピングカーが並び、まるでフェスティバルのような雰囲気で、ショップや各ブースも出店するため、自転車に乗らない人も楽しめる雰囲気になっています。

Rad am Ringは、単なるスポーツイベントではなく、サイクリング文化を祝う特別な機会です。過酷なレースに挑む参加者たちの熱意と、観客の声援、そして雄大な自然と歴史あるサーキットの融合が、他にはない感動と達成感を生み出します。

ドイツ国内外から多くのサイクリストがこのイベントを目指して集まり、毎年その魅力が高まっています。挑戦したい人も、観戦したい人も、サイクリングを愛するすべての人にとって、Rad am Ringは一度は体験したい特別なイベントです。

2023年も出場しました。

準備等

登録や事前の準備は経験豊富なチームメンバーに完全にお任せしているので詳細は書けませんが、登録については英語表記もあるのでさほど難しくはありません。

準備の方が何倍も大変で、必要なものやテントの設営、電源の確保、食事の準備に始まり走る順番や作戦等多岐にわたります。

これは今まで過去何度も出場して失敗して積み重ねた経験からすごく効率化されていました。

サポートだけしてくれるメンバーもいて、本当にみんなで作り上げていく感じが普段1人でマウンテンバイクに乗っている私には新鮮でした。

レース自体は土曜の正午ごろスタートなのですが、金曜日に会場入りして準備を完了してくれているので土曜日入りの私は準備については少し足りないものを持っていくだけで、何もすることがありません。

今年はバケツを持っていっただけでした。

土曜日レーススタート

ニュル24時間スタート

私のスタートは12時50分。

その前にはキッズレースや他のカテゴリーのスタートがあります。

私のクラブからは24時間に4人パーティが2チーム、ソロプレイが1チーム出場します。

スタートの30分前には位置についてスタートを待ち12時50分になると一斉にスタート!

1万人がスタートするので、最初の1週は団子状態になりとても危険なのでペースを落として走行します。

途中チームのキャンプを通過する時にしっかりと声援に答えます。

グランプリコースをざっと走行した後に北コースに突入しますが、直後にものすごい下り坂があり、団子状態➕いきなりの下り坂で落車が多数見られ、早速のイエローフラッグ。

救急車が来るのでみんな右によったりして全力で走行するのは無理そうです。

『こんな下っていいのかな??????』と不安になるくらい下った後に長い登りが登場。

登りの直前には水とスポドリのエイドが設けられていて、『あーここから登るんだったな!』2年前の記憶が蘇ります。

1週目はまだ元気なので軽く登りきり、コースの半分を終え、残りはほぼ平坦なので次の走者にバトンタッチ。

私のチームは私以外が初出場なので、暗くて危ない夜は私がメインで走る作戦なため夜になるまでわたしはここでお役御免。

前述したソロプレイの人は1週目なんと700人中総合1位!

1週39分台(早い人でも1時間切ればいいくらい)というタイムを叩き出していました、意味がわかりません。。

ーーーーーーーーーーーーここから夜ーーーーーーーーーーーーー

暗くなってきたので私の出番が来たので準備しますがソロプレイは文字通り1人なのでまだ走ってます 意味がわかりません。。

前回参加した時は1人で参加してる人のタイムを見てすごいなーとは思っていましたが、実際にやってる人を見ると意味がわかりません。。

日曜日

日曜日といっても24時間レースなので0時から夜も走行します。

前後ライトは必須で、真っ暗なのでコースの先が見えません。

本当に危ない箇所はライトがありますが、それでも見えにくいので慎重に走行します。

坂を登った後のエイドにはDJが参加者を24時間応援してくれていたり、サーチライトでパーティ気分だったり他の参加者とコミュニケーションしたり軽いクラブみたいになっていて、私もパンク修理ついでにクラブに入場してリンゴジュースとクッキーを頂きます。

結構ダラダラしていたら時間が経っていたのでキャンプに戻り、明るくなってくるタイミングで次の走者にバトンタッチ。

朝まで寝る体制に入ろうとすると、ソロプレイの人が集会を終えて補給のためにピットインしてきます。

予想以上に早く帰ってきたため、みんなあわててピット作業に取り掛かります。

『りんご切ってない!』

『小野君オレンジ切って!俺りんごやるから!!』

『水は?スポドリじゃないの!?』

『椅子!椅子!』

普段あまり顔を合わせないメンバーなのに一致団結とはまさにこの事。

ここまで12時間以上1人不眠で自転車に乗っているため、疲労はピークを超えていると思いますが、笑顔で『ありがとう』と水を受け取り立ち上がって再度自転車にまたがる姿は響いてくるものがありました。

まだ半分あるのに自転車にまたがる気持ちが意味がわかりません。。すごい!!

私は見かけに良らず繊細なので枕が変わると寝付けない体質なのですが、早起きと疲れでものすごい眠気が来たのでチャンス!と十分仮眠をとることができました。

9時ごろに起きて状況を確認、11時ごろから最後の周回はチーム全員で走行することになり、みんなで写真を撮りながら最後横一列に並んでゴール!

今年のニュル24時間はこれにて閉幕です。

キャンプの撤去作業を完了し、チームのみんなにお礼とお別れの挨拶等をして帰宅しました。

今年も怪我なくみんな帰宅できたようなので大成功な『2025年チーム639のニュル24時間耐久自転車レース』

また機会があれば参加させて頂きます!

著者紹介

淵 貴広

フランクフルト近郊在住。ドイツ歴15年、ドイツで調理師のAusbiuldungをする。 趣味でロードバイクを始めるも物足りなくなりダウンヒルを始める。 かなり自由な性格なので趣味の自転車は性に合っていて、ロードバイクに乗ってもオフロードに行く変態なんです。 YouTubeやウェブサイトも運営しています。 ブログ https://www.worldcycling1.com/ Youtube https://www.youtube.com/channel/UCvFiud7CSm5WiaMnmSxNOTw

Blog : https://www.worldcycling1.com/

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