ドイツの夏の虫といえば…幼稚園からマダニ4匹と帰宅した長男

日本の夏の虫といえば、「蚊」そして「蝉」。
ドイツの夏の虫といえば、「Zecke(マダニ/ドイツ語で“ツェッケ”)」そして「Wespe(スズメバチ/ドイツ語で“ヴェスペ”)」です。
今回は、ドイツ生活で経験した「Zecke(マダニ/ツェッケ)」のお話です。
マダニは身近な存在
みなさんはマダニに刺されたことはありますか?
日本でもマダニは有名ですが、山登りや畑仕事をする人が特に注意すべき存在というイメージですよね。ところがドイツではマダニはもっと身近な虫です。特に初夏には注意が必要。夫は子どもの頃に2回ほど、義理の母はこれまでに6回以上噛まれたことがあるそうです。ドイツ人の家族や友人がいる方は、ぜひ「マダニに噛まれたことがある?」と聞いてみてください。
「庭の手入れを終えて全身を確認したら、7匹もマダニがついてたのよ」
──うちの向かいに住んでいた義母の友人がそうケロッと話してくれた時は、本当に驚きました。私自身もドイツ生活の中で3回ほどマダニに刺されました。しかも山に登ったわけでも森に行ったわけでもなく、ただ庭にいただけなのに…。

マダニの予防接種
マダニはドイツ全土に生息していますが、FSME(ダニ脳炎)のリスクが高い地域と低い地域があります。南ドイツ(バイエルン州、バーデン=ヴュルテンベルク州など)や、中央・北部の一部地域もリスク地域に指定されています。

zecken.de
私たちは南ドイツ在住だったので、子どもたちも私も合計3回FSME(ダニ脳炎)の予防接種を受けました。リスクが低い地域でも、自然の多い場所へ行く人や南部へ旅行する人には予防接種が推奨されています
長男マダニと一緒に帰宅
長男が4歳の頃。 幼稚園で森へお散歩に行く日があったので、マダニ用の虫よけスプレーをしっかりかけて送り出しました。
森散歩が楽しかったらしく、ご機嫌で帰宅した長男。すぐにバスタブへ直行!!全身チェックしてみると…足や耳の裏に、なんと4匹もマダニが噛みついていました。

マダニは口器を皮膚に差し込んで噛むので、引き抜く時は注意が必要です。
・専用のピンセットを使う
・口が皮膚に残らないようにする
・お腹を潰さない(感染リスクが高まるのでNG)
⠀太ももや脚の付け根など、皮膚の柔らかい場所に食いついていることが多いので、ピンセットで皮膚を少し引っ張ってしまうこともあります…。長男は「いやだあああ!」と大泣き。なだめつつ、なんとか4匹すべて取ることに成功しました。 小さなマダニはホクロと見間違えるほど小さいので、見落としが怖くて何度も全身を確認しました。
すると、長男のクラスの保護者グループチャットが一斉に鳴り出しました。
「うちは◯匹ついてた」「うちの子は◯匹」とマダニ報告大会が始まり、「どうやって取ればいいの…?」と焦る新米ママさんに、ベテランママたちが取り方を説明していました。
(※自分で取るのが難しい場合は、病院へ行くのが一番です)
その後、幼稚園の「森散歩」はすべてキャンセルになりました。(そりゃそうだ…)
マダニグッズ
夏になるとドラッグストアやホームセンターには、たくさんのマダニ対策グッズが並びます。うちでもスプレーやピンセットを常備していました。

ドイツに旅行する方や引っ越す方は、予防接種を受けたり、スプレーなどでFSME(ダニ脳炎)対策をしておくと安心です。 そして、草むらなどで遊んだ日は帰宅後すぐにバスタブへ直行して、全身をしっかりチェックしてあげてください。