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ドイツ的朝活のすすめ★ホテルのビュッフェを楽しもう!

数回にわたりドイツパンについてお伝えしてきましたが、いろんなパンを味わってみたい!という人におすすめなのがホテルのバイキング。じつはドイツは朝食が豪華なことで有名なんですよ。進化を続けるホテル・ビュッフェの楽しみ方を紹介します。

「朝食は皇帝のように」食べるドイツ

ドイツには、「朝食は皇帝のように、昼食は国王のように、夕食は物乞いのように」ということわざがあります。

朝と昼はしっかり食べて、夜は質素にするのが健康によい、というわけです。

実際に、ドイツの朝食はとてもバラエティ豊富。

朝は焼き立てのパンに様々な具材をのせてたっぷり食べて、夜はカルテスエッセン(冷たい食事)で軽くすませる家庭も一般的です。

ヨーロッパには、朝食はコーヒーと甘いペストリーだけ、という国が比較的多いので、朝からチーズやハムなどのしょっぱい系の具材も並ぶドイツの食文化は(夜のカルテスエッセン文化も含めて)ちょっと異色といえるかもしれませんね。

ドイツを訪れたならぜひ朝活を楽しんでいただきたい!というわけで、今回はホテルの朝食ビュッフェの楽しみ方をご紹介したいと思います。

安宿も高級ホテルも朝食が充実

ホーエンツォレルン城そばの小さな宿の朝食。種類豊富な焼きたてパンに感激!

みなさんはホテルに宿泊する際、朝食はホテルでとりますか?

中級~高級ホテルだと朝食だけで数十ユーロもする昨今。

円安ユーロ高の影響も大きく、金額に震えることが多い私は、時々「朝食付き」のホテルに当たるととても嬉しくなります。

ドイツのとくに田舎町の小規模な宿では、朝ごはんが宿泊費に含まれていることが少なくありません。

そしてどんなに小さな宿でも、数種類のパンにシリアル、チーズ、ハム、フルーツなどが並んでいるのが一般的。

これまで旅した国々の中でも、ドイツのホテルは全体的に朝食の充実度が高い印象です。

それだけ朝食を大切にしている国なのだなあ、と思います。

ドイツのホテルビュッフェの楽しみ方(基本)

★パン

ドイツの朝食ビュッフェといえば、まずはなんといってもパン!

様々な種付きの小型パン、クロワッサンにバゲット、ブレーツェル、ポンパニッケル、大型のライ麦パン、そして甘いペストリーまで、10種類以上並んでいることもあって目移りしてしまいます。

全部食べてみたいけれど、そんなにたくさん食べられないのが悩ましいところですね。

大型のパンは備え付けのナプキンで押さえながら、食べる分だけスライスして取りましょう。

おいしいバターも忘れずにたっぷりぬっていただきましょう。

>> 食べ方は以前の記事をご参考ください

★チーズ

スライスされたチーズのほか、カマンベールや青かび系、ハード系、フレーバー系など珍しいものもありますので、いろいろと試してみたいですね。

★ハム、ソーセージ類

アウフシュニットと呼ばれる薄くスライスしたソーセージ類や、生ハムなどの肉加工品。

ドイツならではのビアシンケンやブルートヴルスト、スプレットタイプのレバーヴルストや生の豚ミンチ「メット」もぜひお試しを。

★魚類

肉料理が多いドイツですが、大型ホテルになると魚も並んでいます。

一般的なのはスモークサーモン。ホースラディッシュをつけていただきます。

そのほか鯖の燻製やへーリング(ニシン)なども、海に近い北部ではお目にかかる確率が高いです。

★野菜

ドイツの朝食ビュッフェは本当に素晴らしいのですが、唯一残念なのが野菜類が少ないこと。

あってもレタスなど生の葉野菜やパプリカ、きゅうり程度で、たまにズッキーニやマッシュルームのグリルなどがあるととても嬉しくなります。

トマトとモッツァレラを重ねたカプレーゼも定番です。

★ヨーグルト

乳製品も豊富でおいしいドイツ。

プレーンやフルーツ風味のヨーグルトのほか、低脂肪のフレッシュチーズ「クヴァーク(クワルク)」もヨーグルトのように親しまれています。

★シリアル

ドイツのシリアルといえば、オーツ麦にナッツやドライフルーツを加えたミューズリ―。

ホテルのビュッフェには様々な麦や種、ナッツ、ドライフルーツなどが並ぶコーナーがあり、自分好みに配合できます。

私はクヴァークとフルーツ、ミューズリ―を合わせて、はちみつをかけていただくのがお気に入り。

★郷土料理

ミュンヘンの白ソーセージやニュルンベルクのニュルンベルガーソーセージ、ヘッセン州のグリーンソース、ドレスデンのシュトレンやアイアーシェッケ(チーズケーキ)など、その土地の名物料理も楽しみです。

ドレスデンのアイアーシェッケ

★ゼクト(スパークリングワイン)

ドイツには休日の朝やブランチにゼクトを味わう習慣があり、ホテルの朝食ビュッフェにゼクトが置かれていることも珍しくありません。

週末だけ「ゼクト・フリューシュトゥック(ゼクトの朝食)」を提供しているホテルでは、多くの人が朝シャンを楽しむ光景が見られます。

ドイツのホテルビュッフェのおすすめメニュー

ドイツのホテルの朝食はますます多様化し、どんどんおしゃれに、おいしく進化中です。

最近のトレンドやおすすめを紹介します。

★ジューサー

大型ホテルにはある確率が高い、フレッシュなオレンジジュースを作れるプレス器。

りんごやにんじんなどの野菜をプレスできるホテルもあります。

野菜が不足しがちな旅行中には嬉しいサービスですね。

★代替えミルク

ビーガン人口の割合が高いドイツでは、オーツミルクや豆乳、ライスミルク、アーモンドミルクなど、牛乳に代わる植物性ミルクの種類が豊富で市場が拡大中。

アレルギーなど健康上の理由で牛乳が飲めない人もいますから、選択肢が多いのは良いことですね。

★スプラウト

自分でカットするタイプのスプラウトも最近増えている様子。

これを見かけたら積極的にチョキチョキしてビタミンを摂取するようにしています。

★コムハニー(巣蜜)

ハチミツがつまったミツバチの巣そのままの「コムハニー」もここ数年のトレンド。

パンやヨーグルトにのせてどうぞ。

★パンケーキ製造機

昨年ドレスデンのホテルで初めて見かけて、おお~っと思ったパンケーキ製造機。

他のホテルにもあるのでしょうか?

すっかり長くなってしまいましたが、ドイツの朝食ビュッフェ事情、いかがでしたでしょうか。

片っぱしから試してみたくなると思いますが、食べ放題だからといって取りすぎにはご注意を。

ホテルの宿泊客以外でも利用できる場合もありますので、たまにはちょっと贅沢に朝活を楽しんでみるのもよいかもしれませんね☆

著者紹介

坪井由美子

日本では「食」に関する仕事に従事。商品開発やリサーチ、テレビ・ラジオへの情報提供及び出演、執筆などに携わる。テレビ東京『テレビチャンピオン・甘味王選手権』で3度優勝するなど食いしん坊ぶりを発揮。2003年よりドイツに拠点を移しフリーライターとして活動。旅や食文化、最新トレンドなどリアルなドイツ事情を新聞、雑誌、ウェブメディアで発信。 総合情報サイト「オールアバウト」ドイツガイド担当 / ドイツ発フリーペーパー「ドイツ・ニュースダイジェスト」で『食いしん坊のための簡単おいしいレシピ ~Locker! & Lecker!~』連載中/2020年秋『在欧手抜き料理帖』(まほろば社)出版

Blog : https://oishiisekai.com/

Twitter : https://twitter.com/realdoitsu

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