【今週のドイツ語】Besser spät als nie

少しご無沙汰しておりました、この「今週のドイツ語」シリーズ。
また再開できる運びとなりました!どうぞよろしくお願いいたします。
そんなある意味で節目となる最初のドイツ語を紹介します。
Besser spät als nie
日本語にすると「遅れても、やらないよりはまし」。
例えば、友達の誕生日を数日忘れていて、あとから「遅くなっちゃったけど、おめでとう!」と伝えるときなどにぴったりのフレーズです。
この表現はラテン語の古い言い回し “Potius sero quam numquam”(遅くとも決してないよりまし)に由来していると言われています。ドイツ語に限らず、ヨーロッパの多くの言語で似た表現が見られる、長い歴史を持つことわざです。
人生の中で「遅すぎるのでは…」とためらう場面は多いですが、このことわざは「今からでも始めよう!」と背中を押してくれるポジティブな言葉として親しまれています。
besser = 「より良い」
spät = 「遅く」
als = 比較級の「〜より」
nie = 「決して〜ない」
直訳すると「遅い方が、決してないより良い」という構造になっています。
シンプルな比較表現なので、ほかの単語に置き換えて応用もできます。
例:
Besser ehrlich als höflich.(礼儀正しいより、正直なほうがいい)
Besser klein als gar nichts.(何もないより小さい方がいい)
約束の時間に遅れてしまったときの言い訳に…。
長い間やりたかった勉強や趣味を始めるときに、自分を励ます言葉として。
年賀状等の季節の挨拶やお誕生日などのタイミングに遅れたときに添える一言としても便利です。
「Besser spät als nie」は、遅れをポジティブに変える魔法のことば。
小さなことでも「やらないよりマシ」と思えれば、前に進む一歩になりますね。