【今週のドイツ語(番外編)】ドイツのスイーツめぐり②
ドイツのクーヘン(ケーキ)といえば、クリームたっぷりの華やかなものから、素朴な焼き菓子までいろいろ。
前回のドイツのスイーツめぐり①に続いて、今回もドイツで親しまれている甘いものを2つご紹介します。
■ Bienenstich(ビーネンシュティッヒ)
まずはBienenstich。
ドイツ語でBieneは「蜂」、Stichは「刺す」。つまり、直訳すると、「蜂刺し」。
ケーキの名前にしてはなかなか物騒です。
でも実際は、甘いパン生地の上に、砂糖やバター、アーモンドなどを使った香ばしいトッピングをのせて焼いたケーキ。
表面はアーモンドがカリッと香ばしく、中はふんわり。
さらに、バニラクリームやバタークリームなどを挟んだタイプもあります。パン屋でもお馴染みで、私も大好きなクーヘンの一つです。
でも、どうして「蜂刺し」?
調べてみると、由来は遡って15世紀。ライン川沿いの町アンダーナッハで、隣町から攻めてきた人々に対して、パン職人の若者たちがハチの巣を投げつけて撃退したそうで、その勝利を祝って、このケーキを作ったのだとか。
これ以外にも諸説あるようですが、実際にはケーキとしてのBienenstichは、少なくとも20世紀初頭には確認されています。
■ Dampfnudeln(ダンプフヌーデルン)
続いては、Dampfnudeln。
ドイツ語の Dampfは「蒸気」、Nudelは「ヌードル」「麺」や、調理によっては団子状の生地を指すこともあります。
「蒸気のヌードル」という、なんとも不思議な名前で、見た目は大きな白いおまんじゅうのよう。
ん?ケーキ?と思いますよね。
ケーキというより、イースト生地を蒸し焼きにした、ふわふわのパンのようなスイーツ。
牛乳やバターなどが入っているので、外はほんのり香ばしく、中はふ〜っくら。
蒸しパンやあんまんにイメージが近いかもしれません。
地方によっても違いがあるのがまた面白い。
バイエルン地方では、バニラソースやフルーツソースを添えて、デザートとして食べるそうです。イラストで描いたのはこっち。
プファルツ地方のPfälzer Dampfnudelは、底に塩味の香ばしいクラストができるタイプで、これまたサクサクとふわふわの食感がとっても美味しそう。
もはやおやつなのか、甘い食事なのか?
両方いけるのがドイツのクーヘンのいいところ、だと私は思います。
あぁ、ドイツの甘いものについて調べていると、だんだん食べたくなってくる…!
焼いたものもあれば、蒸したものもある。
クリームが挟まっているものもあれば、パンのようなものも。
日本の菓子パンの軽さとはまた違う、どっしりした重さもあり、しっかり美味しいドイツのクーヘン。
なにより、私がドイツのスイーツでいいなと思うのは、BienenstichやDampfnudelnにしても、長い時間をかけて、それぞれの土地や家庭で親しまれてきたもの。
家庭で作って家族と食べる思い出、来客に備えて手作りのものをおもてなし、ホームパーティーや学校のイベントに手作りのものを持参する。
そこにはレシピだけではなく、地域の文化や、人々の暮らしまで見えてくるのがいいなぁといつも思います。