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ドイツ横断クリスマスマーケットめぐり完結編【東部・後編】

ドイツを横断しながら10か所以上まわったクリスマス市をレポート。今回はドイツ西部編、東部前編に続いて完結編となる東部後編です。ゴールまで駆け足で振り返ります!

これまでの記事はこちら

>>ドイツ横断クリスマスマーケットめぐり【西部編】

>>ドイツ横断クリスマスマーケットめぐり【東部・前編】

みなさま新年明けましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

年をまたいでしまったクリスマス市マラソンのレポートもやっと完結編。

ラストスパート、いってみましょう~

アナベルク=ブーフホルツ

アナベルク市庁舎前のクリスマス市。特産の木工芸品が温かい雰囲気を醸し出しています。

前回のケムニッツから電車に乗って、クリスマス文化の故郷といわれるエルツ山地へ向かいます。

約1時間かけてたどり着いたのは、世界遺産のエルツ山地鉱業地域にあるアナベルク=ブーフホルツ。

クリスマス市とクリスマスの工芸品で有名な街なのですが、私はここでぜひとも食べたい料理があって・・・

予約時間ギリギリに到着したのでまずはレストランへ直行。

9種類の料理を盛り合わせたクリスマスプレート「Neunerlei」。専用のお皿で提供されます。

長年の夢がやっと叶いました!

9種類の料理をのせたクリスマスの特製プレート「ノイネライNeunerlei 」(Neinerlaaとも呼ばれます)

それぞれの料理に金運や幸運など縁起の良い意味がある開運プレートです。

日本のおせちのようですね。

メインの鴨のローストにもちもちのじゃがいも団子クロース、各種サラダなどどれも美味しくて、かなりなボリュームながらきれいに完食。

アナベルクのクリスマス市は木彫り人形やレース作り、鉱夫といった地域の産業がモチーフとしていかされていて郷土色豊か。

あちこちにクリスマス工芸品のショップがあり、街全体が温かい雰囲気に包まれていました。

鉱山業など地元の文化を表したクリッぺ(クリスマス飾り)をデザインしたカップ。

クリスマス前に開催されるエルツ山地最大の鉱夫パレードも有名で、ユネスコ世界無形文化財として登録。

アナベルクはエルツ山地のなかでは電車でアクセスしやすくおすすめの街です。

ハレ

塔がそびえるシルエットやキラキラ具合がディズニーランドっぽい!と思ったハレのクリスマス市。

ケムニッツにいったん戻り、ライプツィヒで電車を乗り換えて(合間に美しいライプツィヒ中央駅を撮影しつつ)、古くから製塩業で繁栄したハレへやってきました。

日本ではあまり知られていないと思われますが、じつは知る人ぞ知る見所が多い街なんです。

そしてクリスマス市が想定外に素敵でびっくり!

5本の塔がそびえるマルクト広場はキラキラのイルミネーションに彩られ、まるで夢の国のテーマパークのよう。

賑やかな屋台に囲まれてうっかり見逃すところでしたが、当地出身の音楽家ヘンデル像が渋くポーズを決めていました。

ハレルヤで有名な『メサイヤ』他数多くの作品を残した音楽家ヘンデル。

ラクレット+ポテトは揚げ玉ねぎとベリーソースがアクセント。トナカイのカップがキュート。

フード屋台が充実していて、他の街ではあまり見かけないものも多かったです。

生産量が少なくあまりお目にかかれないザーレ・ウンストルート地方のワインのグリューワインが飲めるのも地元ならでは。

マルクトを何周もぐるぐるとしながら、迷いに迷ってラクレットチーズを選びました。

とろとろのチーズがからんだほくほくのポテトは、グリューワインと相性抜群です。

ワイマール

ワイマールのマルクト広場のクリスマス市。市庁舎の窓はアドベントカレンダーになっています。

ハレから西へ向かい、ゲーテ街道沿いのワイマールへ。

「古典主義の都」と「バウハウス関連」、2つも世界遺産があるワイマール。

前者に関しては、ゲーテとシラーの家やアンナ・アマーリア図書館など対象物件が10件以上もある見所満載の街です。

市庁舎や画家クラーナハが住んでいた家がある広場のクリスマス市は、平日の早い時間だったせいもあるかもしれませんが、あまり混んでおらず落ち着いた雰囲気でした。

前日のハレみたいに賑やかなのも良いけれど、こういう静かなマルクトもしっとりと情緒があって、心にしみ入るような良さがあります。

スケートを楽しむ市民を見守るゲーテとシラー像。なんとも贅沢なスケート場ですね。

ワイマールのシンボル、ゲーテとシラーの友情の像もキラキラおめかし。

その像を取り囲むように設置されたアイススケート場では、子ども達が楽しそうに滑っていました。

もちもち新食感のフライドポテト、クロース・ポメス。きっと好きな人多いと思います!

広場をはしごしながら何を食べようかな~と物色していたら、ゲーテハウス前の小さなクリスマス市でクロース(クヌーデル)のポメス版を発見しました!

肉料理の付け合わせの定番の、あのじゃがいも団子がフライドポテトになった1品です。

これがものすごくおいしくて感動!

初めて見かけたのですが、ぜひ定番になってほしいです。

エアフルト

ペータースベルクの高台から見下ろしたドーム広場。クリスマス市の大きさが伝わるでしょうか!?

ワイマールから電車で西へ約15分。

エアフルトのクリスマス市はドイツで一番美しいとも称賛されるほど有名です。

人気ゆえにこの時期はホテルがとりづらく、今回はちょっと変わった施設へ泊まったのですが、ここが思いのほか良くてラッキーでした。(詳細は後日別記事で)

大聖堂とセヴェリ教会がそびえるドーム広場のクリスマス市は、圧巻のロケーション。

まるでひとつの村のように巨大なマルクトは、迷うのも楽しくてワクワクします。

本場で食べるテューリンガーソーセージは最高!地元産のマスタードは欠かせません。

美味しそうな屋台グルメがたくさんあって目移りしてしまいますが、エアフルトへ来たらやはり本場のテューリンガーソーセージを食べずには帰れません。

地元産のマスタードをたっぷりつけてがぶりっ。寒さも吹き飛ぶ美味しさです。

クレーマー橋で食べた抹茶×桃のアイス。寒いけど美味しい。

エアフルトはメイン会場の他にも魅力的なクリスマス市がたくさん。

家屋が建つ橋としては欧州最古で最長のクレーマー橋もクリスマス仕様でいつも以上に可愛くて、人の数もすごかったです。

この橋の上のチョコレート屋さんとアイス屋さんは、エアフルトに行ったら必ず立ち寄るほどお気に入り。

あまりの寒さにアイスは一瞬迷いましたが、やはりいただいてしまいました。

次いつ食べられるか分からないですからね。

体の芯から凍えそうでしたが、悔いはありません。

エアフルトの後は西へ向かいアイゼナハでゴール。

アイゼナハのクリスマス市や世界遺産ヴァルトブルク城で開かれる中世市など、別の記事で詳しく書きました。

>>一生に一度は行きたい!世界遺産ヴァルトブルク城の中世クリスマスマーケット

16都市をまわったクリスマス市マラソンもこれにて終了。

そしてまた、しみじみと思うのでした。

何度行っても、どこへ行っても、ドイツのクリスマス市は良い!

今回もたくさんの感動をありがとう!

また来期も走れることを願って、今年も日々精進してまいります。

※今回のクリスマス市めぐりについては、別メディアで都市ごとに詳しく書いていく予定です。ホテルやレストラン情報もまとめていきますのでよければチェックしてみてください。

著者紹介

坪井由美子

日本では「食」に関する仕事に従事。商品開発やリサーチ、テレビ・ラジオへの情報提供及び出演、執筆などに携わる。テレビ東京『テレビチャンピオン・甘味王選手権』で3度優勝するなど食いしん坊ぶりを発揮。2003年よりドイツに拠点を移しフリーライターとして活動。旅や食文化、最新トレンドなどリアルなドイツ事情を新聞、雑誌、ウェブメディアで発信。 総合情報サイト「オールアバウト」ドイツガイド担当 / ドイツ発フリーペーパー「ドイツ・ニュースダイジェスト」で『食いしん坊のための簡単おいしいレシピ ~Locker! & Lecker!~』連載中/2020年秋『在欧手抜き料理帖』(まほろば社)出版

Blog : https://oishiisekai.com/

Twitter : https://twitter.com/realdoitsu

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